○高千穂町男女共同参画推進条例
平成27年10月1日
条例第33号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 基本理念(第3条)
第3章 町の責務等(第4条~第8条)
第4章 男女共同参画の推進に関する基本的施策(第9条~第18条)
第5章 高千穂町男女共同参画審議会(第19条・第20条)
第6章 雑則(第21条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、町、町民、事業者及び教育に携わる者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。
(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。
(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。
(3) 町民 町内に居住し、又は滞在する者をいう。
(4) 事業者 町内において、あらゆる事業又は活動を行う個人及び法人その他の団体をいう。
(5) 教育に携わる者 社会のあらゆる分野において教育活動を行う者をいう。
第2章 基本理念
(基本理念)
第3条 男女共同参画は、次に掲げる理念を基本として推進されなければならない。
(1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されること。
(2) 性別による固定的な役割分担等に基づく社会における制度又は慣行が、男女の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないように配慮されること。
(3) 男女が、社会の対等な構成員として、あらゆる分野における意思の形成及び決定に共同して参画する機会が確保されること。
(4) 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつ、当該活動以外の活動を行うことができるようにすること。
(5) 男女が互いの性を尊重するとともに、その身体の特徴についての理解を深め、生涯にわたり共に健康な生活を営むことができるように配慮されること。
(6) 国際社会における取組を勘案し、その動向に配慮すること。
第3章 町の責務等
(町の責務)
第4条 町は、前条に定める理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。
2 町は、町行政のあらゆる分野において、施策を策定し、及び実施するに当たっては、町民、事業者及び教育に携わる者(以下「町民等」という。)と連携を図るよう努めなければならない。
(町民の責務)
第5条 町民は、基本理念にのっとり、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画の推進に積極的に取り組むよう努めなければならない。
2 町民は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(事業者の責務)
第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、男女共同参画の推進に取り組むよう努めなければならない。
2 事業者は、男女が職場における活動と家庭生活における活動その他の活動とを両立して行うことができる職場環境を整備するよう努めなければならない。
3 事業者は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(教育に携わる者の責務)
第7条 教育に携わる者は、男女共同参画についての理解を深めるとともに、基本理念にのっとり、男女共同参画の形成に配慮した教育を行うよう努めなければならない。
2 教育に携わる者は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(性別による権利侵害の禁止)
第8条 何人も、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、次に掲げる行為を行ってはならない。
(1) 性別による差別的取扱い
(2) セクシュアル・ハラスメント(性的な言動により当該言動を受けた者の生活環境を害すること又は性的な言動を受けた者の対応によりその者に不利益を与えることをいう。)
(3) ドメスティック・バイオレンス(配偶者等親密な関係にある者からの身体的、精神的、経済的又は性的な苦痛を与えられる暴力的行為をいう。)
第4章 男女共同参画の推進に関する基本的施策
(男女共同参画計画の策定等)
第9条 町長は、男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)第14条第3項に規定する男女共同参画計画(以下「基本計画」という。)を定めるに当たっては、町民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるとともに、高千穂町男女共同参画審議会の意見を聴くものとする。
2 前項の規定は、基本計画の変更について準用する。
(町民及び事業者の理解を深めるための措置)
第10条 町は、広報活動等を通じて、基本理念に関する町民及び事業者の理解を深めるよう適切な措置を講ずるものとする。
(教育及び学習の推進)
第11条 町は、学校教育、社会教育その他の教育の分野において、男女共同参画に関する教育及び学習の推進のために適切な措置を講ずるよう努めるものとする。
(地域における環境の整備)
第12条 町は、その地域における生産、経営及びこれに関連する活動において、男女がその能力を十分に発揮し、適正な評価を受け、対等な構成員として参画する機会を確保するため、必要な環境の整備に努めるものとする。
(事業者及び町民の活動に対する支援)
第13条 町は、事業者及び町民が行う男女共同参画の推進に関する活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(相談等の処理)
第14条 町長は、第8条の各号に掲げる行為その他の男女共同参画の推進を妨げる行為に係る事案について、町民等からの相談があった場合は、関係機関と連携して、当該相談を適切に処理するものとする。
2 町長は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策又は男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策について、町民等からの苦情の申出があった場合は、これを適切に処理するよう努めるものとする。
3 町長は、前項の申出を処理するに当たって、必要と認めるときは、高千穂町男女共同参画審議会の意見を聴くものとする。
(調査研究)
第15条 町は、男女共同参画を推進するために必要な調査及び研究を行うものとする。
(事業者への協力依頼)
第16条 町長は、必要があると認める場合には、事業者に対し、雇用その他の事業活動における男女共同参画の実態を把握するための調査について、協力を求めることができる。
(推進体制の整備)
第17条 町は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、必要な体制の整備を図るよう努めるものとする。
(推進状況の公表)
第18条 町長は、毎年度、男女共同参画に基づく施策の推進状況についての報告書を作成し、これを公表するものとする。
第5章 高千穂町男女共同参画審議会
(設置等)
第19条 町長は、男女共同参画の円滑な推進を図るため、高千穂町男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、町長の諮問に応じ、次に掲げる事項について審議する。
(1) 第9条に規定する基本計画に関する事項
(2) 第14条第3項に規定する苦情の処理に関する事項
(3) 前2項に掲げるもののほか、男女共同参画の推進に関する重要な事項
(組織)
第20条 審議会は、町長が委嘱する委員10人以内をもって組織する。
2 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 委員は、再任を妨げない。
4 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第6章 雑則
附則
この条例は、公布の日から施行する。