○高千穂町立小中学校医療的ケア実施要綱
令和6年6月25日
教委告示第3号
(趣旨)
第1条 この告示は、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(令和3年法律第81号)に基づき、疾病等の治療を目的としない、日常生活を営むための恒常的な医療的行為(以下「医療的ケア」という。)を要する児童生徒(以下「医療的ケア児」という。)が、通学する又は通学を予定する高千穂町立小中学校にて、安全安心な学校生活が送ることができるよう、医療的ケアを受けることに関して必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この告示において、医療的ケアとは、次に掲げる医療的行為をいう。
(1) 喀痰吸引
(2) 経管栄養
(3) 導尿
(4) その他主治医の指示の範囲で教育長が認めた医療的行為
(対象者)
第3条 医療的ケアを受けられる者は、高千穂町就学支援委員会規則(昭和57年教委規則第1号)に規定する高千穂町就学支援委員会(以下「支援委員会」という。)での協議の結果、通常学級若しくは特別支援学級に就学することが適当となった者又はそれに準ずると教育長が判断した者のうち、第5条に規定する審査の結果、高千穂町教育委員会(以下「教育委員会」という。)が医療的ケアの実施が適当と認めた者とする。
2 申請書等の提出は、年度ごとに行うものとする。
3 保護者は、提出した申請書等の内容に変更がある場合、速やかに新たな申請書等を提出するものとする。
(審査及び決定)
第5条 教育委員会は、申請書等が提出されたときは、申請内容を確認し、支援委員会に医療的ケア実施の可否について諮問を行い、その答申を踏まえ、医療的ケア実施の可否を決定し、医療的ケア実施決定・却下通知書(様式第4号)により保護者及び校長へ通知するものとする。
2 前項の審査の結果、医療的ケア児が在籍する又は通学を予定する小中学校の体制及び設備において、安全に医療的ケアを実施することが難しい場合は、実施可能な小中学校を教育委員会が指定する。
(医療的ケアを行う者)
第6条 医療的ケアは、学校に配置された看護師の資格を有する者又は学校に派遣された看護師の資格を有する者(以下「学校看護師」という。)が実施する。
2 前項の規定にかかわらず、学校看護師が病気その他の事由により、医療的ケアを実施することができない場合には、保護者又は社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)附則第3条第10項に規定する認定特定行為業務従事者認定証の交付を受けた教職員等(以下「教職員等」という。)が、保護者と協議の上で実施することができる。この場合において、教職員等が実施する医療的ケアは同法附則第3条第10項に規定する特定行為に限る。
3 学校看護師は、医療的ケア児に係る医療的ケア対応マニュアル(様式第6号)を作成し、保護者、校長その他の関係者と情報の共有を図るものとする。
(医療的ケア安全委員会)
第7条 校長は、医療的ケアを安全に実施するため、校長、教頭、養護教諭、学級担任、学校医、保護者、学校看護師、教育委員会等で構成される医療的ケア安全委員会を設置する。
2 医療的ケア安全委員会の組織及び運営に関して必要な事項は、校長が定める。
(緊急時の対応)
第8条 校長は、医療的ケアの実施に当たり、医療機関、消防署その他の関係機関との連絡支援体制の整備を図るとともに、医療的ケア児に異常が生じた場合、速やかに処置がとれるよう関係者と協議の上、緊急時の対応マニュアルを策定しなければならない。
(報告)
第9条 校長は、医療的ケアの実施結果を毎月、医療的ケア実施結果報告書(様式第7号)により、教育長に報告しなければならない。
(医療的ケアの中止等)
第10条 学校において医療的ケアを受けている医療的ケア児が、病気その他の理由により、学校における医療的ケアを中止し、又は一定期間中断しようとするときは、当該医療的ケア児の保護者は、医療的ケア(中止・中断)届(様式第8号)により、教育委員会に届け出なければならない。
(経費)
第11条 申請手続等に係る医療機関に対する診療報酬及び文書料並びに医療的ケアの実施に必要な器具及び消耗品は、当該医療的ケア児の保護者の負担とする。
2 前項の規定にかかわらず、医療的ケアの実施に必要な器具及び消耗品について、教育長が特別の事由があると認めるときは、必要に応じて、現物を給付することができる。
(委任)
第12条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は教育長が別に定める。
附則
この告示は、公表の日から施行する。